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「パンの世界 基本から最前線まで」を読みつくす②

今3回目のキタノカオリチャバタにTRYしています。
今回はうまくいくといいのですが、どうでしょうか。

志賀シェフの「パンの世界」を読み、こんなに手間のかかる製法で毎日焼くことができるなんて信じられない・・・と感動した私ですが、今日は、シニフィアン・シニフィエのパンの紹介をしつつ、製法などをまとめてみたいと思います。

<バゲット プラタヌ> 志賀シェフのスペシャリテ

小麦、塩、モルト、イースト
フランス産オーガニックとカナダ産小麦粉のブレンド、ヨーロッパ製のドライイースト
加水 77~78%  硬度200
発酵種の風味をつけたくないことと、安定した発酵をとれるようイーストを使用している。但し、入れる量は0.03%と非常に少ないため、計量が難しい。どのようにしているかというと、パータ・フェルメンテ(いわゆる老麺)にしてから加えているとのこと。1kgの小麦粉に4%のイーストを加え発酵させた生地を1%程度加えるという方法です。確かにこの方法をとればきちんと計量できますね。そして、発酵も早く風味も増すような気がします。
一次発酵 17℃ 湿度90% 18時間  生地は1.5~1.7倍程膨らむまで
最終発酵 18℃ 湿度58% 15分程休ませるのみ(30分が限界)
加水が非常に多いため、表面を少し乾かすことでぷるんと締まった生地になり、オーブンに入れた時の膨らみがよい。普通は生地を乾燥させるなんてNGだと思うのですが・・・。あまり捏ねてないので、気泡の膜が厚くなり水分の蒸発が遅くなる。蒸発しないとメイラード反応が始まらないため焼き色がつくのが遅くなる。そのため高温で水分を早く飛ばす必要がある。
264℃にて焼成。
このバゲットを初めていただいた時の感動は忘れられません。こんなに旨味と甘みが強く、濃縮された風味のバゲットは初めてでした。私の一番好きなパンです。でもこの一番好きなパンはもう一つあるんですけどね(^^; 一つに絞るのは厳しい~
・・・まあ、それはおいといて、こんなに手間をかけているんですもの、美味しいはずです。

<バゲット ジュール>

小麦、塩、モルト、イースト
小麦粉はタイプ65使用、 フランス風のバゲット、イーストはプラタヌより少し多い。その分硬度は低く100にしている。
一次発酵 11℃ 18時間  生地が1.2~1.3倍程度膨らむまで
最終発酵 28℃ 30分 ⇒ 17℃ 60分 (2時間が限界)
少し冷やした方が焼成時の膨らみがよい。発酵より焼成で膨らます方が気泡が上方向に立つ。
もう、この辺のことは、高度すぎてついていけません(^^;
焼成はプラタヌ同様264℃

プラタヌはあまりにも味が濃すぎて美味しすぎて、単独でお酒のつまみとなるパン・・・逆に料理の引き立て役には向かないようです。確かに美味しすぎてバゲットばがり食べ過ぎてしまいますね。
ジュールは料理も引き立てる程よい風味に仕上げています。

<バゲット アンプ>

小麦、塩、ハチミツ、モルト、イースト
小麦粉はタイプ80、風味付けのためルヴァンリキッドも使用、硬度100
一次発酵 11℃ 18時間
最終発酵 17℃ 60~120分  (2時間が限界)

タイプ80というのは灰分0.8%含有という意味。マグネシウム、カルシウム、鉄などのミネラルのことで、胚芽やフスマなどの外側部分になります。高温で完全燃焼させると、デンプンやたんぱく質は燃えてなくなるが、灰として残るもの・・・ゆえに「灰分」というようです。わかりやすい!ちなみにタイプ55は中力粉程度、タイプ150は全粒粉になります。
タイプ80だと茶色い粉のえぐみが出るため、ハチミツを加え抑えています。
ちょっと個性の強いバゲットはちょっと個性の強い食材との相性バツグンです。


私は、バゲットを今まで何回も焼いていますが、成功したことはない・・・といってもいいでしょう。ほんとに難しいです。夢の大きい気泡、あこがれの大きい気泡はいつかやってくるでしょうか?
シェフいわく、パンドミなどの小さい気泡のパンは薄い膜。バゲットの大きな気泡を包む膜は厚くないとガスが抜けてしまう。ですが、厚くしすぎたくないので高温短時間で焼いているそうです。オーブンから出したときにバゲットがぴちぴち歌う。。。とよく言いますが、イーストが多く入りかなり発酵させた生地だから皮が乾燥して割れ音を立てるんだそうです。イーストの少ない志賀シェフのバゲットはぴちぴち歌わないんだって。そうだったんですねー、ビックリ!
イーストが多いといっても、志賀シェフのバゲットは超超超少ないので、それとの比較だと思いますが。。。

まだ、書きたいことは山ほどあるのですが(まだ、バゲットしか紹介してないし。。。)、今日はこの辺で終了いたします。


ワインセラー、届きました!

ワインセラー

そして、キタオカオリチャバタの冷蔵発酵にTRYしています。

ワインセラー発酵


次回へ続く






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「パンの世界 基本から最前線まで」を読みつくす①

志賀シェフの 「パンの世界 基本から最前線まで」 は、とても深い本でした。感動、尊敬、脱帽、鉄人、道を極める・・・志賀シェフに対する様々な思いが込み上げてきまして、理解するには、私の技量も知識も感性も感覚も全くついていけない・・・まあ、当たり前ですけど(^^; 
それでも少しでも理解できたらと思い、まとめだしたらA4用紙14枚とかになっちゃって・・・どうしましょう?
とりあえず、「シニフィアン・シニフィエ」のパンを紹介しながら、書いてみようと思います。とにかく、すごすぎて、こんな製法で毎日パンを焼くことができるんですね?って・・・ただただ驚くばかりです。

まず、志賀シェフから私がイメージするのは・・・

「低温長時間発酵」
「高加水パン」
「大きな気泡」
「粉の旨味と甘みを引き出す名人」
「透き通るような透明感ある断面」

・・・こんな感じでしょうか?

志賀シェフの経歴を簡単に紹介しますと、この業界は37年・・・センチュリーベーカリー、アートコーヒーを経て、1997年 代官山のベーカリーカフェ 「アルトファゴス」のシェフに就任、その後、ユーハイムにヘッドハンティングされ、赤坂のペルティエや東京丸の内の丸ビルにある「ユーハイム・ディー・マイスター」の監修をされた後、2006年に「シニフィアン・シニフィエ」をオープンされ現在に至っています。
私がパン焼きに目覚めたのも1997年、8月の暑さまっただ中、会社から戻ってから毎晩パンを焼きまくった暑い熱い夏を思い出しました。アルトファゴス時代の志賀シェフもしばらくして知りました。もしかしたら、その時はユーハイムに移られていたかもしれないですね。低温長時間発酵という言葉を知ったのもこの頃です。私は一年目はイーストで焼き、2年目からはホシノ酵母、5年目からレーズン酵母を始めましたが、いつのまにか志賀シェフのパンを求めて、低温長時間発酵の道に惹かれていきました。
でも、志賀シェフのこだわりは、想像以上ですごすぎました。これは真似できません。志賀シェフはレシピを惜しみなく公開しますが、結局、レシピは同じでも作り手が変われば同じパンにはなりません。そして、シェフのレシピも素材や季節や時代によっても変化しますから、レシピを残すということは、さほど意味があることではないのだとも書かれていました。

さっそく、講習会で習ったキタノカオリのチャバタにTRYしてみました。

<キタノカオリ チャバタ>

キタノカオリ 200g
塩 4.2g(2.1%)
モルトエキス 1.6g(0.8%)
インスタントドライイースト 0.24g(0.12%)
コントレックス 200cc(100%)

キタノカオリにはアミノペクチンという水に溶けないデンプンが多いため、捏ねすぎないのがポイントです。軽く混ぜた後、20分おきに3回パンチをして、25℃くらい5時間発酵後、分割成形、最終発酵なしで焼成(220~230℃ 25分)
250℃でオーブンに予熱を入れ、志賀シェフアドバイスのピザストーンも一緒に入れ、蒸気をだしてからは約5分間電源を切って生地が伸びるのを待ちました。

8月22日のチャバタ

チャバタ0822

8月23日のチャバタ

チャバタ0823-2

毎日焼いちゃいました。今日は少し焼き色が強すぎたかな?このパンは加水が多いので、焼いたばかりだとナイフに生地がついてしまいきれいにカットできません。翌朝のパンもナイフにつきましたから・・・。どのくらい置いたらぱさつくんでしょうか?(^^; 老化が遅くていいですね。
発酵が25℃というのができなかったせいか、講習会の時のような ↓ こんなぷるんぷるんにはならなかったです。冷房を入れた室温は26~27℃だったせいですかね。少しだらけた生地でした。
それでも気泡はできて透明な膜もあり、もちもちした食感と粉の甘み、旨味もあって美味しかったです~ 焼き方はまた次回工夫してみたいと思います!

志賀シェフ講習会3

そして、この勢いでワインセラーを買ってしまいました(^^; 
ワインも入れますが、パンの発酵に使いたい! 40~50万するオーブンは買えませんが、ワインセラーなら何とかなる?早く届かないかなあ~
結局本の紹介は、まだどう書いたらいいのかまとまってないので、今日はここまでにします(^^;


次回に続く・・・

志賀シェフの講習会に参加しました

昨日はHAPPY COOKING主催、”Signifiant signifie 志賀勝栄シェフによる特別講座”に参加しました。

今回は3時間で2種類のパンを教えていただきました!
一つは「ココアナナス」というパン・・・4種類の小麦粉に3種の酵母、レモンピール、イチゴ、パインなどのドライフルーツにココナツオイル、70%以上の水&海洋深層水をプラス・・・という材料を見ただけでも興奮してしまうのは私だけでしょうか?


志賀シェフがココアナナスの生地を分割している風景(^^)

志賀シェフ講習会1

こちらの生地は30時間近く冷蔵庫&常温で発酵されたものです。17℃であれば、18時間くらいの発酵になるようですが、自分で作る場合、この時期は冷蔵庫を使わないと難しいですね。

成形したパンはこちら

志賀シェフ講習会2

ココナツオイルの融点は26℃なので、成形は20~25℃でしなくてはなりません。ベタベタして扱いにくくなるようです。

志賀シェフ講習会3

2つ目のパンはチャバタです。キタノカオリという国産小麦を使ったこのパン・・・ナント、水分量が105%です。

発酵を終えた生地はツヤツヤでぷるんぷるん! 
キタノカオリという国産の小麦粉はアミロペクチンという水に溶けないデンプンを多く含んでいるそうです。こういう小麦粉はあえてグルテンをつなげないようにするため、捏ねないんだとか。粉、塩、モルト、水を少しずつ混ぜて、ゴムべらで切るように混ぜ合わせるだけなんです。その後3回のパンチを20分おきにしてから発酵開始となります。
パンチといっても、ゴムベラで何度か生地を持ち上げる程度のもの。それでも3回のパンチを終えると生地はつながり、つやもでてきてぷるんぷるん!驚きました。
一次発酵が済むと二次発酵はせず、成形、焼成・・・とってもラクチンな仕込みでしたが、果たして私に、こんな気泡たっぷりのチャバタが作れるんでしょうか?(^^;

志賀シェフは、少しの時間も無駄にせず、「どんどん質問してくださいね~、日頃疑問に思っていることでもいいですよ」 と、サービス精神旺盛な方でいろんなお話を聞くことができました。
以前、志賀シェフのお店のイベントに参加したとき、バゲットのクープを素人の私たちにもさせてくれたことがありました。焼き上がりは、きれいなクープが開いていて感動~
「あれは、やはり生地がいいんでしょうね?」とシェフにお聞きしたら、「いえ、オーブンです」との回答。
やはり家庭用のオーブンではクープが開き切る前に乾いてしまうんですね。対策としては、40~50万円程のオーブンに変えるのが一番とのことで、シェフがおっしゃていたオーブンを検索すると、武蔵Filsとか、ワールド精機ミックベーカーオーブンあたりがお勧めだったのかしら?
オーブン購入が厳しい場合の裏ワザも教えていただきました。
250から270℃でオーブンに余熱を入れ、スチームを30~50CC入れます。(生地量250gとして) 
そして、生地をオーブンに入れたら、5分電源を切ってクープが伸びるのを待つんだそうです。銅版やストーンなどを使用するのもよいようです。ピザストーンがあるから、次回試してみます!5分切るっていうのはいいかもしれない!


志賀シェフ講習会8


焼きあがったパンはこちらです。

志賀シェフ講習会4

ココアナナスのパンはパンというよりもリッチなスコーンという感じ。
発酵させても1,1倍くらいの膨らみでずっしり重いです。エステル系の香りを持つレーズン種、甘みを出すホップ種、乳酸臭を醸し出すルヴァンリキッドの3種類を使用するのも、さすが志賀シェフですね。生地はさわやかな酸味にココナツオイルの香りも加わりナントも言えない美味しさ(^^)

志賀シェフ講習会6

このパンはドライフルーツがたくさん入った生地を別生地で包んでいます。これはドライフルーツが焦げるのを防ぐためのもの。必要な焦げ臭もあるけれど、行き過ぎた焦げは風味を損なってしまうんですね。そういえば、志賀シェフのお店のシュトレンはこの包むタイプですね。

志賀シェフ講習会5

リュスティックはつやのあるしっとりとした生地で粉の甘み旨味が口の中に広がり、ほんとに美味しいです!少し焼きを甘くしたのは、リベイクすることを前提に焼いたため。
今朝リベイクしていただきましたが、クラストはカリカリ、クラムはしっとり、もっちりして昨日より美味しく感じました。

とにかく、たくさんお聞きしたお話を忘れないうちにまとめよう・・・と思ってます。
久しぶりにどっぷり”パンの世界”に浸っています。あ、思わず、宣伝してしまった。「パンの世界」志賀シェフの本ですね(^^;

さっそく、リュスティックにTRYしてみたいです!

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天然酵母のパンと陶芸の愛好家
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